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昔から 人 と 風 と 土 は 共存して
生きてきたんだ と 思います
人は 最初は 土の上に 畑を作り
雨風をしのげる程度の
住居を構えていましたが
土の恩恵から
だんだんと豊かさも
得られるようになってくると
土の上に築き上げてきた
建物は
現代では どんどん
高くなって
今は ただ空を眺めようとしても
高層ビルなど が 目に入り込みます
子どもを遊ばせる 自由な 空き地も
少なくなって
公園は 公共と 安全性を 重視して
制限が多くなってきたように感じます
安全に暮らしていくために
土の権威は どんどん 強くなって
いつの間にか
ルールや規則で縛られた生活を
当たり前のように築いてきたのかも
しれないですね
土の上で暮らす生き物として
土の上 という制限はある程度必要な
ことかもしれない
けど
風 や 空気 そして空も 生き物にとって
なくてはならないものだ ということを
忘れてはなりません
土 を 覆い隠せるような 風 は 存在しません
無色 透明 の 無形なものでも
風 は 常に 土 に 寄り添うように
いつでも どこでも 共に 在り続けています
また
風を ずっと 縛りつけていられる
鎖のような 土 も 存在しません
有形の ありがたさ は 目で見て 確認できるけど
無形の ありがたさ は なかなか確認が難しいと
思います
ここで伝えている 風 は 酸素や空気のことは
もちろん
人の 心 や 感情 や 知恵 や 努力 考えなど
普段から見えづらいものも喩えています
現代社会では規則やルール 損得などから
相手はもちろん 自分の 情動さえも
何気に見えづらくなっては無いでしょうか
人は 土 の上で無いと生きていけないけど
人は 一人 でも 生きていけない 動物 です
豊かさ は 物質 が 多くあることだけとは
限りません
物が沢山あっても一人では扱え切れないはず
誰かと分かち合って はじめて 有用に
なっていく物では ないでしょうか
新しい風が吹いて 土の表面 をかき混ぜることで
土は新しい地力を身につけていきます
動くことが出来ない土にとって
水分だけでは無く栄養となる土質を運ぶのは
風の力です
人もまた同じで 他者から考えや知恵や心を
受けとめて 新しい自分という土に
新しい栄養を取り入れて
自分という土を育んでいく生き物です
風 は ただ 吹く だけ かもしれないけど
毎日 包み混む ように いつでも 吹いています
見えづらいものだけど 確かに いつも
新しい あなた へ 育むように
いつも そば に 吹いていることを
どうか 忘れないで くださいね
だから
誰かと
競争 なんて しなくて いい
共存 する 仲間 なんだから
そう
一緒に
協奏曲を作れたら
いいよね
この 素朴な 土 の上で 風 と共に
人もそんな風に暮らして生けることを
そんな 願い を こめて
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